もりたのおもしろいものたち。

8月22日「美しく燃える森」

 

東京スカパラダイスオーケストラ / 美しく燃える森

 

youtu.be

 

 美しく燃える森という曲名を見たときに震えてしまった。そんな美しい曲名は僕の記憶の中に今までになかったからだ。艶やかな奥田民生の声と東京スカパラダイスオーケストラの陽気なジャズのセッションは純文学のようなその曲名に相応しく美しいという一言に尽きる。MVのセピア調も素晴らしく、曲と似合っている。美しく燃える森という言葉の素晴らしさは、文字列の違和感と簡単に思い浮かぶその情景ではないだろうか。

 

 美しく、森が燃える。

 

 あなたは森が燃えていることを美しいと思ったことはあるだろうか。きっとないだろう。ただ、美しく燃える森という文字を見たときには恐らく自分の中にある「美しく燃える森」の情景が瞬く間に広がったのではないだろうか。湖畔を超えた先にある森を月明かりの下でうねるように踊る火が包んでいる。その熱がぼーっと自分の鼻先を熱くさせる。ここまで見えました。これ、「美しく燃える森」で想像して描いてもらった絵で心理テストできそう。要はそれくらいにまで掻き立てられる文字列だということだ。

 

 みなさんにもそんな自分の中の何か衝動を掻き立てられるような言葉に出会ったことはないだろうか。たまにはそんな言葉たちを思い出してみるのもよいかもしれない。